遮るもののない野ざらしの,誰もが自由に足を踏み入れることができる空間に,情報の増大と検索能力の飛躍というベースによる,加速度的な発展形態。地に,空気と水があるように,それが“ここ”の世界の基礎的な素地。
ショアー財団のサイトは,ユダヤ人ホロコースト体験者の膨大な証言を収めたデジタル・ライブラリーとなっている。驚くべき目撃証言も大量に収められている。また,インターネットは歴史文書や家系資料の保管媒体にもなっている。
情報は書籍が刊行されたり,行政司法の公表物などだけぢゃない。あなたの日記も情報であるし,便所の落書きも情報だ。今までは特定の場所に行かなければ接することができなかった情報,特定の人に会わなければ接することができなかった情報,危険を冒さなければ入手できなかった情報,一部の身分・階層に身を置いていなければ存在を知ることもできなかった情報。その,すべてを掲載できるように,ネットワークは存在している。
そのネットワークには,誰もが容易にアクセスできなければいけない。権力の有無,資産の有無,年齢,宗教,思想,それらすべてに関係なく,どの情報にも接することができる(音楽,映像も,情報であることを忘れてはいけない)。シームレスであること,プログレスし続けること。その大前提の元,ワイヤード上の情報はあり続ける。あまりにも,基本的過ぎることだけどネ。
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